たたかう村人

三十六計逃げるに如かず。わかっているけど逃げられない。

AIが止まらない

しんどい日が続いている。身内や親しい人にメンタル休職が複数人発生し、対応に追われる毎日。

実際に事業所の管理者と交渉もしているが、想像を遥かに超えるほど、メンタルヘルスやハラスメント、それらへの対応に無知で無理解であり、突拍子も無いような珍回答を、さも一般常識のように口にする。曰く「体調不良で休むくらいなら辞めるしかない」「早く復帰してくれないと困る」「パワハラの当事者に対して口頭で注意して反省させれば、職場環境を改善したことになる」。

いちばん問題なのは、当人達に悪気が全くなく、無神経に、真面目にアウトな行動を繰り返していること。

労組も、この手の問題の受け皿になり切れていない現状があり、地道に学習と組織強化をしていくしかない。

正直、法律も社会通念も全く通じない相手と交渉を続けるのは、こちらのメンタルも削られていくのがわかるが、粘り強くやる。

人間の心の問題の難しさに悩んでいると、「機械っていいな」と思う。ニュースで「AIが人間の仕事を奪う」という内容をよく見るようになって久しい。

自治体でも、窓口案内や広報にペッパーくんを導入する事例が増えている。聞いた話では、ある自治体の窓口には、ペッパーくんと、彼を補佐する人間が一緒に窓口に立っているそう。なんやそれ。

たしかに、各種証明書の発行や賃金の計算などはすぐにでもAIに任せられそうだ。まだまだ、細かい駆け引きが必要な業務は人間の手が必要だが、それもいつまでも安心してはいられない。

さすがに少数派になってきたが、いまだにパソコンがほとんど使えない大先輩職員は存在する。個人的に、このご時世に仕事する者としてはいかがなものかと思うが、彼らは口を揃えて「パソコンがこんなに幅をきかせる世の中になるとは思わなんだ」と語る。自分も油断出来ない。

産業革命期のラッダイト運動や、30年前の反OA化闘争では「機械化は合理化だ」として、労働者が自分たちの仕事を奪う機械を打ち壊す運動に取り組んでいた。

我々はペッパーくん狩りに取り組むべきなのだろうか?

労働者とペッパーくんの泥沼の闘争はとどまる所を知らず、ついには労働者側のリーダーを過去に遡って始末すべく、タイムスリップしたペッパーくんと、鹵獲されて労働者を守るように再プログラムされたペッパーくん(演:元カリフォルニア州知事)との戦いが始まる・・・!

という展開は非常に魅力的だが、途中で監督が交代したり権利関係で揉めそうな予感。

闘うよりも、ペッパーくん達を組織化してハードな交渉を任せたり、不眠不休でビラ撒きでもさせたらどうだろうか。ペッパーくんにとって理想的な職場環境はどんなんだ。

 

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