たたかう村人

三十六計逃げるに如かず。わかっているけど逃げられない。

ダイスをころがせ

南の方のある労組で先週から内紛が起きているらしい。

執行部が強権的で、選挙に絡んで若い衆に無理をさせて、病気休職に追い込んだ。見兼ねた複数の有志が新団体を立ち上げた。ただ、新団体メンバーは表には姿を見せず、匿名の告発状を上部団体に送ったり、Twitterアカウントを作成して各メディアや政党のアカウントに既存団体の執行部批判リプを送りまくっている。

その労組は組織内議員を擁し、選挙に強いことで有名だったが、春にそこの組合員と話した際には「正直、若年層は政治の取り組みの意義も見出せず、執行部にはついていけないという意見もある」と話していた。

昔がどうだったかは置いておいて、目に見えるモノが獲れなくなってきている現状で、選挙の取り組みに限らず「ゴチャゴチャ言わずにやれ」というようなやり方では誰もついて来れない。

特に、選挙絡みは丁寧にやらないと危険もあるし、個人の思想信条もあるなかで、いかに折り合いをつけていくか考えなければならない(実にやり甲斐があって個人的には大好き)。数年前、北の方の団体で逮捕者が出て、いまだに公民権が停止されている人もいる。

政治の場が、さまざまな団体や世代の声の代弁者による議論によって公共の利益を発見していくものである以上、組織内から議員を送ることには意義があるし、職場と政治は強く繋がっている。

こんな話を自分の言葉でちゃんと説明すれば、政治の取り組みは胡散くせえものではないし、協力する方も幾分かは納得して自分ごととして取り組めると思うんだけど・・・

ただ、選挙に勝てばいいという作業的な「選挙闘争」と、政治について学習し、課題の解決に向けて政治に関わっていく「政治闘争」は違うが、意義も伝えられずに選挙闘争だけをやらされれば、不満も出てくるだろう。

なんにせよ、職場環境の改善や、仲間同士の助け合いのために存在する労組の内部で、若手組合員を休職まで追い込むというのは言語道断。

労組の取り組みに一番大事なのは日常的な信頼関係であり、職場の世話人としての本分を忘れてはいけない。

それにしてもこの騒ぎ、どうやって決着をつけるんだろう。

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